新年度、新生活がスタートして 気が付けばもうすぐGWですね。
この春、保険に影響する標準生命表の改定がおこなわれました。
標準生命表は、年齢ごとの死亡率を計算したものです。背景には、日本の長寿化の影響があります。各生命保険会社で、保険料率の変更がありました。これを機会に ご自身の加入している保険を一度、再確認してみてはどうでしょうか。
最近では、保険について多種多様な考え方があります。
日本は社会保障制度が充実しているため、医療保険は必要ないという考えもありますが、私個人は、長期療養の経験をふまえて 医療保険は必要だと考えています。
毎月、一定の金額を掛け捨てのタイプで加入している場合で一度も保険給付を受けたことがない方などは、支払った金額を合計すると もったいないと感じてしまうのも理解できます。ここで少し考えていただきたのが、保険とは?というところです。
保険は本来 相互扶助の精神から成り立っているものです。人生においては、大なり小なり トラブルやアクシデントに見舞われリスクを負うことがあります。その時は、いつ、またどんなことがおこるのか 誰にもわかりません。現在、貯蓄も十二分にあり、手術も入院も費用的には問題がないという方は、どのくらいいるでしょうか。
平均的な家庭の年収で約370万円から約770万円なら高額療養制度で80,100円+(医療費-267,000円)×1% [69歳以下・世帯ごと・ひと月の上限額]の支払いで大丈夫だから、特に医療保険に加入する必要がないと考える方もいるでしょう。
高額療養制度では、差額ベッド代、食事代、先進医療の費用は対象になりません。
差額ベッド代については、大部屋以外の部屋を使用した場合に平均で5,000円以上かかると言われています。[1人部屋から4人部屋の平均]食事代については、1食460円×3食×日数がかかります。
たとえば 乳がんで20日間入院し、手術、治療費用等を仮に100万円かかり、3割負担で30万円に請求があった場合です。高額療養制度を利用し80,430円の費用。
その他に、食事代460円×3×20日で27,600円、病衣を仮に300円とし毎日かえた場合6,000円、テレビカードの料金、貸し出しの冷蔵庫の料金など こまごまと必要になる費用があります。高額療養費制度の限度額の支払い以外にも、3万円から5万円ほど費用が必要となります。もしも治療の成果があがらず、満足に働けない場合など、生活費は大丈夫でしょうか。
先進医療の治療をうけたいが自費でとなると悩んでしまうような気がします。
社会保障制度だけで問題ないと決めつけずに、家族構成、家計の状況、さまざまな理由で、多面的にリスクを考えたうえで ご自身の加入している保険について 一度考えてみてください。
新原