オンラインにて子育てファミリーの家計相談をおこなっている 塙 です。
台風の影響か、雨の日が多く湿度が高いですね。
体調管理に気をつけて、過ごしましょう。
先日、24年ぶりに円が140円台になりました。そして、140円台後半に、、、。
まだまだ円安は続きそうです。
円高、円安は、日本円を外国のお金と比べるときに使われます。
外貨に対して円の価値が上がっている状態を円高といいます。
その反対に価値が下がっている状態を円安といいます。
円高は、日本円の価値が上がり、相対的に外国通貨の価値が下がります。
海外通貨に対して日本円が高いか安いかということが円高、円安の意味です。
円安
1ドル=100円だったものが、1ドル110円に。
今までは100円で買えたものが、110円になったので、同じドルを買うのに以前より、多くの円が必要になります。円の価値が下がった。円が安くなった。
円高
1ドル=100円だったものが、1ドル=90円に。
今まで100円で買っていたものが、90円で買えるようになった。
円の価値が上がった。円が高くなった。
円安とは、円の価値が下がることです。
最近の状況は、悪い円安ともいわれています。
円安が進む理由に、貿易収支が赤字であること、他国との金利差が拡大していることなどがあります。
日米の金利差拡大
日本もアメリカも長らく金融緩和政策をとってきました。金利を引き下げて、景気を刺激し回復をするためです。その結果、アメリカでは物価や賃金が大幅に上がりました。
アメリカは、金融緩和を正常化するように、金利の引き上げを実施しました。
日本は、金融緩和を継続し、超低金利状態が続いています。日本では、物価は上昇していますが景気は、回復せず、賃金も上がっていません。
日米の金利差が拡大すれば、円を売りドルを買うようになります。金利の高いドルで資金を運用し、利益を得ようとするためです。そのため、円安が進みます。
円安のデメリット
円安は、輸入には不利です。円高のときには安かった輸入品も円安になると高くなってしまうからです。円高なら、輸入品も日本円に対して価格が下がり買いやすくなります。海外旅行のとき、現地での買い物、インターネットショッピングでも輸入品を安く購入できます。
日本は、生活に必要なものの多くを輸入に頼っています。円安になると、輸入品の値段が上がります。輸入原料を使っている製品もコストが増加し、価格が上がります。
さらに日本では、エネルギー資源も輸入に頼っています。輸送のコストも、価格に反映されます。このまま円安が続くと物価は上昇し続けることになり、インフレが加速します。
また、ウクライナ情勢により原材料価格が高騰し、物価が上昇しています。光熱費や食費が上がれば家計にとって大きなダメージとなり、我々の生活が苦しくなります。
円安のメリット
輸出国である日本にとっては円安は、悪いことばかりではありません。円安のときには円高のときより、海外にものを売りやすくなります。
例えば200万円の日本車は、1ドル=100円のときはアメリカで2万ドルです。しかし、これが1ドル=200円になれば半額の1万ドルになります。円安になると、日本製品が購入しやすくなり、他の競争相手に勝ちやすくなります。
日本の自動車メーカーなど輸出企業は、売り上げが上がりやすくなります。業績がよくなれば、賃金アップにつながり、景気もよくなります。
円安になると全体的に物価が上がり、円高だと物価が下がります。
円安で物価が上昇するということは、インフレの状態と言えます。
インフレのときは、何もしないとお金の価値が相対的に下がってしまいます。
そのため、お金の価値を維持するためには、インフレ率以上の投資利回りが必要とされます。
インフレとは
私たちが買い物する日用品やサービスの値段が上がることをインフレと言います。インフレとはインフレーションの略です。
インフレには、良いインフレと悪いインフレがあります。
良いインフレ
景気の拡大をともなう。
企業が販売価格の上昇で儲かる。
社員の給料が増える。
消費者は物価上昇による生活費の増加を給料アップで補う。
もっと商品を買うようになる。
商品が良く売れて企業が儲かる。
というふうなサイクルで景気は良くなります。
悪いインフレ
商品の仕入れ価格が上昇しているが、商品価格に上乗せが上手くできない。
企業の業績が悪くなる。
賃金を上げられない。
身の回りの商品が値上がりし、家計を圧迫する。
今の日本の状況は、悪いインフレです。
インフレと逆のサイクルはデフレと言います。
デフレとはデフレーションの略で、私たちが普段買っている日用品やサービス
の値段が全体的に下がる現象です。つまり、物に対して、貨幣の価値が上がっていく状態を指します。
デフレ
商品が売れず不景気になる。
企業の業績が悪化する。
従業員の給与が減ったり、リストラにより失業者が増えたりします。
所得が減るため、消費を控えるようになる。
いい経済サイクルとは、一般的にインフレが望ましいと言われています。
しかし、急激なモノやサービスの値段の上昇に、賃金上昇が比例していかないと生活に必要な買い物もできなくなるおそれがあります。
経済の景気を回復させるためには、物価上昇率が2%程度の緩やかなインフレ状態になるのが理想的と言われています。賃金が2%上がるのは、なかなか難しいと感じますが。
家計管理の必要性
収入そのものを増やしたり、投資でお金を増やせば、家計簿をつける必要はないですよね?
という質問がありました。
忙しくて家計簿をつける余裕がないし、お金が増えれば細かな出費を気にしなくていいと思うとのことでした。
家計管理の方法は、各家庭によっても異なるものです。家計簿はつけることそのものが目的ではありません。
夢や目標のための貯蓄を無理なく進めるアイテムです。
また、どのくらい投資に使ってもいいかを把握するためのものでもあります。
家計簿を上手に使い、家計の状態を把握することで、貯蓄は無理なくできるようになります。
ご自身やご家族がどういう支出傾向があるのか、生活に無理をせずどのくらいなら貯蓄できるのかなどを知ることができます。貯蓄の目標の時期が決まっている場合は、一定期間、無理をする必要もあるかもしれません。
やみくもに節約!節約!では疲れてしまいます。
家計の状況や収支の把握をして、貯蓄、投資をおこないましょう。
食料や日用品の値段があがっても、必要だから、欲しいからと今まで通りに消費を続けてしまうと、貯蓄ができないだけではなく、赤字になってしまうおそれもあります。
一度の買い物では、数百円でも年間では数万円になります。
買い物のたびに、使っていいお金なのかそうでないのかを迷いながら使うことは、疲れます。
予算をくんで、支出を管理しましょう。
塙
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