オンラインにて子育てファミリーの家計相談をおこなっている 塙 です。
桜並木も、葉桜が目立つようになりましたね。
日中は、夏日といわれるほど気温が上がっています。水分補給を忘れずにしましょう。
最近では、ご相談のなかで、投資に関する質問も増えてきました。
運用や投資先に関することではなく、そもそも投資って?という疑問に関することです。
投資ってどういう種類があるの?
何か始めるなら初心者はどういうものがいいですか?
知り合いに勧められているけれどよくわからないので、説明してほしいなどです。
投資とは、利益を見込んで自己資金を投じることです。手持ちの資金を他者、企業あるいは自身の事業に出して、対価を狙います。
例えば、株の場合、投資先のビジネスが成長、成功したとき、資金を出した人は出資額に応じて企業の利益が分配されます。
投資先した企業が、成長して経済的な価値が増すほど、分配額や配当や株価の値上がり益が増えます。
不動産投資
不動産を購入して運用・管理し、家賃収入や売却益を得る。
メリット
将来的に大きな資産形成
毎月家賃収入が得られる
生命保険として活用
デメリット
空室の発生
経年劣化
家賃下落
日本国債
国債とは、国が発行する債券のことです。日本国が発行する債券は「日本国債」と呼ばれます。債券とは、資金を借り入れする際に発行される有価証券で、借用証書でもあります。
メリット
元本保証
国の発行のため信頼性が高い
デメリット
金利が安い
原則1年以上の預け入れが必要
株式投資
株式投資とは企業が資金を得るために発行した株を、売買することをいいます。
メリット
リターンが何倍にもなることがある
株主優待がある
業績によっては配当金がある
デメリット
短絡的に大きな損失が出る場合がある
銘柄によっては変動が激しい
専門的な知識が必要
投資信託
投資家から集めたお金を資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資、運用する商品。その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品。
メリット
運用をプロに任せる
専門的な知識が少なくてもはじめやすい
少額投資可能
デメリット
元本割れ
手数料がかかる
ポイント投資
お金のかわりにクレジットカードなどで得たポイントで投資をすること。
メリット
口座開設などが不要な場合がある
資金0円から始められる
デメリット
サービスによっては金融商品が限定される
運用のコストがかかる
ハイリスクハイリターンなものからローリスクローリターンなものまで投資の種類によってリスクが異なります。ご自身では、どこまでリスクを許容できるかということを知ることが必要です。
NISAとつみたてNISAは、お金の引き出しがいつでも可能です。ここがiDeCo(個人型確定拠出)との違いです。iDeCoは、原則60歳になるまで引き出しができないので、自由度が高いのはNISA、つみたてNISAです。
NISA
① NISAの非課税期間は5年間。毎年120万円ずつNISA口座で投資を続けていくと、5年目には合計で600万円(120万円×5年)。毎年投資した分の非課税期間はそれぞれ5年経つと順に終了していきます。NISAで非課税で同時に保有できる金融商品は、最大で600万円。
② NISA口座は1人1口座。開設する金融機関は1年単位で変更可能。
③ 新規での投資が対象。現在保有している株式や投資信託をNISA口座に移すことはできません。
④ NISAで取引した損益は、他の口座(一般口座や特定口座)と損益通算ができません。また、損失を翌年以降に繰り越すこともできません。
⑤ NISAの非課税期間内に保有資産が値下がりし、その後、他の口座(一般口座や特定口座)に移してから値上がりをしてしまった場合、当初の購入価格と売却価格からみると、損失が出ていても、課税対象となってしまいます。
NISAで取引できる金融商品は、株式投資信託、国内・海外上場株式、国内・海外ETF、ETN(上場投資証券)、国内・海外REIT、新株予約権付社債(ワラント債)です。
つみたてNISA
つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
① NISA口座は、1人1口座。ただし、NISA口座内で、つみたてNISA又はNISAのどちらか一方を選択する必要があります。
② 金融機関の変更は可能。金融機関の変更をした場合には、変更前の金融機関のNISA口座では、追加の金融商品の購入ができなくなります。また、年単位でつみたてNISAとNISAを変更することも可能。
③ つみたてNISAで購入できる金額(非課税投資枠)は年間40万円まで。非課税期間は購入した年の1月1日から最長20年間。その年の非課税投資枠の未使用分を翌年以降に繰り越すことはできません。
④ NISA口座で保有している投資信託が値下がりした後に売却するなどして損失が出てしまっても、他の口座で保有している金融商品の配当金や売却によって得た利益との損益通算はできません。
⑤ 現在NISA口座以外の口座で保有している金融商品をNISA口座に移すことはできません。また、NISA口座で保有している金融商品を、他の金融機関のNISA口座に移すこともできません。
⑥ NISA口座で収益分配金の再投資やスイッチングを行う場合、その分の非課税投資枠が必要となります。収益分配金の再投資やスイッチングは、新規購入の場合と同様に非課税投資枠を利用。そのため、その年の非課税投資枠(つみたてNISAの場合は40万円)を使い切ってしまっている場合、NISA口座内での収益分配金の再投資やスイッチングができなくなってしまいます。
NISAと比べ、つみたてNISAのメリットは、少額から投資をはじめることができ、毎月決まった日に決まった金額を購入するので、投資のタイミングで悩む必要がなく、コツコツと積み立てていけます。(NISAでも少額での積立投資は可能ですが、20年間の長期の投資はできません)。
さらに、つみたてNISAの対象となる商品は金融庁が認めた長期・積立・分散投資に適した低コスト商品に制限されています。
参考:金融庁NISA特設ウェブサイト https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/index.html
2024年から新NISAが開始
改正のポイントは2つです。
① つみたてNISAの口座開設期間が5年間延長され、2042年までとなります。
2018年に積み立てを開始した人は最大で800万円の積立。
2019年から開始した人は最大760万円
2020年から開始した人は最大720万円
開始時期が遅くなるにつれて年々非課税総枠が少なくなってしまっていました。今からはじめても遅いかもなーと感じてしまい、はじめるきっかけがつかめなくなってしまう要因にもなっていました。
2024年以降のNISA制度では、新NISA(1階+2階)とつみたてNISAのどちらを利用するか、選択制となっています。従来のつみたてNISAだけを利用する場合の年間の非課税枠は、これまでどおり40万円です。
②NISAについて、2階建ての制度に変更。1階部分は、つみたてNISAと同じ積立投資、2階部分はETF・REITを含む 上場株式で積立も一括での購入も可能。 新NISAを利用する場合は、1階と2階でそれぞれ非課税枠が異なります。新NISAの1階の非課税限度枠は年間20万円で、2階の非課税限度枠は年間102万円です。
2階は、現在の一般NISAの投資対象商品を一部見直し、上場廃止が予想されるような監理銘柄・整理銘柄、レバレッジの効いた投資信託のようなリスク商品への投資は制限されます。
新NISAを5年間にわたって非課税枠の上限まで利用すれば(1階20万円+2階102万円)5年間で非課税枠の上限は610万円となり、従来の一般NISAよりも非課税枠が10万円多くなります。
原則として、2階部分を利用するには1階部分の利用が前提です。移行後、一般NISAの口座開設者や上場株式などの投資経験者は、1階部分を利用しないことを証券会社等に届け出ることで「2階部分だけ」を利用することができます。
まずは、ご自身の家計の状況を把握し、無理なく上手に家計にあった制度の利用か投資をしましょう。銀行預金は、コツコツと貯めることが可能ですが、低金利が続く中ではお金は増えません。負担なくはじめられる運用についても考えてみましょう。
塙
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