家計簿をつけられなくて悩んでいます

こんにちは、子育てファミリーの家計相談をオンラインにておこなっている塙です。

先日、貯蓄が上手にできていないため、家計簿をつけたほうがいいかと考えていいるけれど、なかなか思うようにいかず、続けられない、きちんと毎日つけられなくて悩んでいるというご相談がありました。

 

レシートとカードがたくさん入った財布のイラスト       ■

すでに自分にあった家計管理の方法を見つけている方には、「え?どうして?」と疑問に思われるかと思いますが、家計簿をつけられない、続けられないという方は、多くいらっしゃいます。なかには、つけずに強引に毎月決めた額を貯蓄するという方法をとられている方もいます。

 

ご相談者はみほさん(以下Mさんとします)。

Mさんのプロフィール

Mさん(38歳・パート勤務)

夫(39歳・会社員)

長男(中学1年生)、長女(小学校4年生)

世帯収入500万円(手取り収入)

 

Mさんは、家計簿をつけることを何度も挫折しているとのことでした。家計簿をはじめてつけようと考え、つけはじめたのは、妊娠したときとのことで、その家計簿は出産後もしばらく継続していたとのお話。お子様が大きくなるにつれ、忙しくなり、その家計簿はいつの間にか、つけなくなってしまったとのこと。その後、2人目の妊娠がわかったときに再チャレンジをしようとしたけれど、子育てと生活などで、またまたつけなくなってしまったとのこと。

今回、教育費のことを考え、準備しなければいけない金額と、もう少し老後の貯蓄もしたいとのことでした。今後のお金の流れを把握し、家計管理をするうえで、家計簿をつけたほうがいいんだろうなぁと思うけれど、家計簿に苦手意識があるため、どうしたらいいのかという主旨のご相談でした。

 

以前に数名の方にお伺いをした家計簿をつけられない、つけたくない理由は、以下のようなものでした。

①めんどくさい

②忙しい

③おもしろくない

④使途不明金が多く収支があわない

⑤計算することが嫌

⑥つけたけれどお金がそんなに貯まらなかった

⑦つけなくても生活できている

いろいろな理由はそれぞれありますが、家計簿はつけることそのものが目的ではありません。家計管理を円滑におこなうためのひとつの道具です。

その道具を必要としなくても、家計管理ができるのであれば、ストレスを感じながら無理に使うものではありません。

あったら便利なアイテムですけどね。

 

話をご相談者のMさんにもどしますが、Mさんのご家庭は夫婦あわせて手取り収入が約500万円とのお話。ボーナスはないとのことで、月収は41万弱(月によってMさんのパート収入の変動があるとのこと)。

41万円からまずは必要な固定費を差し引いてみましょう。

固定費とは、毎月決まった金額で必要となる費用のことです。住居費、保険料、水道光熱費、携帯・通信費などです。車をお持ちの方は、そのローンや駐車場なども必要な固定費です。

 

住居費 130,000円

保険料 ご夫婦の生命保険40,000円

水道光熱費 電気・ガス・水道あわせて20,000円(月により変動あり)

携帯・通信費 30,000円

おこづかい 夫30,000円・Mさん20,000円・長男2,000円・長女1,000円

習い事 20,000円

貯蓄 50,000円

児童手当 使わないでおいておこうと思っているけれど、ついつい使ってしまっているときがある。

 

以上の内訳がわかっている支出とのお話でした。

毎月必要となるお金は把握されているとのお話でした。

「食費はだいたいどのくらい使っているかわかりますか?」との質問に対して「おそらく6~7万円くらいだと思います」とのお答えでした。

食費以外の内訳を合計すると343,000円です。

収入にも少し変動はあるとのことですが、410,000円から343,000円を引くと67,000円です。

この67,000円が食費だとしても、おそらく生活をしていくうえで、日用品や交際費、外食、交通費、急な冠婚葬祭費などが発生しているはずなので、使えるお金(使っていいお金)は、とんとんか月によっては、マイナスになっている可能性があります。

急な大きな出費が必要になった際は、貯蓄から捻出するとのことでした。

「クレジットカードはどのくらい利用されていますか?」との質問には、おこづかいの範囲内での買い物以外にも、スーパーなどの買い物にも利用しているため請求額をみて補てんをしたり、給料日のあとに支払いがあり、問題なく引き落としをされているからおまり気にしていないとのことでした。

クレジットカードのイラスト(番号なし・シルバーカード・プラチナカード)

家計簿をつけたくない、つけられないという方は、まず必要な固定費の確認をして、収入から差し引いて、残りの金額を確認しましょう。その金額が毎月使えるお金、使っていいお金です。

Mさんのご家庭は、67,000円です。67,000円を31日で割ると一日あたり約2,160円です。一週間の7日だと15,120円です。

 

家計簿をどうしてもつけられない、つけたくないという方は、固定費を書き出してみましょう。そして、残りの使っていいお金を、普段使いのお財布や封筒に分けて生活をすれば、支出がオーバーしてしまうことを防げます。

ここで注意をしたいのが、クレジットカードの利用方法です。クレジットカードは、支払いが滞ってしまったりしない限り、限度額までは、欲しいものがなんでも手に入る魔法のアイテムです。

来月の引き落とし日までにお給料日がきて、支払えるからいいやっとなってしまうのは、かくれ赤字家計です。毎月このようなことを繰り返していると、毎月借金をしている状態が続いてしまいます。

クレジットカードは、便利な反面、かくれ赤字になりやすいアイテムでもあります。もし、利用をする際は、その利用する金額がすでに、口座にあるか、手元で取り分けておくように意識しましょう。

 

ご相談された方たちによく「食費はどのくらいですか?」と質問をするのですが、家計簿をつけていないご家庭は、実際に書き出してもらった場合、思っていた金額と実際の金額に5千円から1万5千円くらいの誤差があるケースが多いです。

実際に使っているお金より少ない場合は、あまりありません。

 

家計簿をつけたくない、つけられないという方も、家計管理をしたくないというわけではないと思います。また、家計管理をまったくせずに、欲しいものを欲しいだけという生活では、お金を上手に貯蓄することは、なかなか難しいです。

 

家計簿をつけたくない方は、まずは、毎月の固定費の洗い出しをして、手元で使えるお金、使っていいお金を確認しましょう。その際に、年に一度、必要となる年会費や年払いの保険料、固定資産税等の金額を確認することも忘れずに行いましょう。

年に一度の支払いのものは、忘れがちになってしまいます。この分の金額を毎月少しづつ取り分けておくと、請求月がきた際につい支払いを忘れてしまっていて、貯蓄分からとりくずすということを防げます。

Mさんのご家庭の改善策

①必ず必要となる固定費の再確認。

②毎月使っていいお金、使えるお金の金額を確認。

③使っていいお金、使えるお金をまとめて銀行からおろし、振り分けを行うか   口座から引き出しをする頻度(回数と曜日など)と金額をきめる。

④上記の金額やルールを旦那さんとも話し合いを行い協力体制をとる。話し合 いの結果、自分たちの家庭にあったより良い方法があった際は、それも実行してみる。

④児童手当をつかわないように意識する。

⑤もしも、ルールがストレスに感じてしまう際は、ストレスを感じない方法を再検討。上手くいった際には、自分にご褒美を。

家計管理の方法は、各家庭の生活スタイルや考えかたによって、千差万別です。こうしなければいけない、みんながやっているからという固定観念にとらわれず、ご家庭やご自身にあった家計管理を楽しく無理なくおこないましょう。

 

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