オンラインにて子育てファミリーの家計相談をおこなっている 塙 です。
長引く自粛生活ですが、できないことを考えてストレスをためこんでしまうより、今できることや、以前から「いつかやろう」と考えていたことを、この機会にやってみましょう。
私事ですが、先日、使っていない銀行口座の解約手続きをしました。
ずっと気になっていたのですが、必要書類を揃えることと窓口へ行くタイミングがなかなか難しく、ついつい後回しにしていました。
家計の見直し相談で、銀行口座の数や利用方法の質問をお受けすることもよくあります。家計管理の上級者の方の多くは、銀行口座の利用の仕方が上手な方が多いです。
ご自身の口座はもちろん、ご主人の口座の数もきちんと把握されています。
ご自身の口座の数を把握していない方は少ないかと思いますが、配偶者の分までとなると把握していないケースも多くあります。
またご家族の口座の把握をしていないと相続などが発生した場合に、どこに口座があるのかということを地道に調べなければいけない事態になってしまいます。離れて生活をしているご家族の口座を把握しておくことは、なかなか難しいですが、生活を一緒にしているご家族の口座は、できるだけ把握しておきましょう。
家計管理をしていくうえで、口座の管理や整理もおこないましょう。使っていない口座は、きちんと解約をしましょう。
以前のブログでも書きましたが、今後利用していない銀行口座は、きちんと解約をしておいたほうが良いです。
口座の確認をしましょう https://switppy.co.jp/blog/
以前は口座を開設しそのまま利用をしなくても手数料がかかることはありませんでした。今後は、口座を管理する手数料が発生するかもしれません。
みずほ銀行では、新規で口座を開設し、紙の通帳を発行する場合には、手数料がかかるようになりました。対象は年齢が70歳未満で、通帳1冊につき1100円かかります。
三井住友銀行は、新規で口座を開設し、2年以上動きがなく、残高が1万円未満の口座に対し、年間1100円の口座維持手数料がかかると発表しました。(ネットバンキング使用なら550円。18歳未満と75歳以上は無料)
現在は、新規に口座を開設する場合に手数料がかかりますが、これからは、通帳発行手数料や口座管理手数料などを導入する流れが進んでいます。今後は、既存口座にも手数料がかかる可能性が大きいです。
不正利用されてしまうかも
また利用していない、管理できていない口座は、不正利用されてしまうおそれもあります。先日ドコモ口座の不正利用がありましたよね。
本人以外の何者かが、預金者になりすまし、ドコモ口座を通じて、銀行口座からお金を不正に引き出しているというものでした。被害は、ドコモ口座と連携する金融機関のうち、ゆうちょ銀行、みずほ銀行、七十七銀行などで確認され、ドコモの発表によると、被害総額は2885万円(127件)とのことです。
- 犯人が何らかの不正な手段で、被害者の氏名、生年月日、銀行口座番号、キャッシュカードの暗証番号などの情報を入手
- 犯人が被害者名義でドコモ口座を開設
- 犯人が不正に入手した情報を悪用し、銀行口座とドコモ口座を連携登録
- 犯人が銀行口座からドコモ口座に預金を移動して支払いに利用
このケースだと、ドコモ口座を持っていなくても、ドコモの提携先である金融機関のうち、どこかに口座を持っている人なら誰でも被害に遭う可能性があります。
ご自身が被害に遭ったかどうかを確認するためには、通帳記帳をしたり、スマホで残高を確認するといったことを行う必要があります。使っていない口座に預金残高があれば、覚えのないうちにお金が使われていることがあるかもしれません。
休眠口座になってしまうかも
また10年間取引がない口座は休眠口座と判断されてしまいます。
休眠口座とは、銀行口座に預金が預けられた状態で、預金者が長期間その口座で取引しないまま、連絡も取れなくなった預金口座のことです。
2018年から施行された「休眠預金等活用法」では、2009年1月1日以降10年間取引のない銀行預金の一部を休眠預金とみなすこととなりました。このお金は、公益事業等に活用されます。対象は預金保険制度の対象になっている普通預金です。
この活用法で、長年放置していた銀行口座に残高がある場合、そのお金がなくなってしまう可能性が出てきました。
これまで休眠口座は金融機関のものとなっていましたが、今後は10年を消滅時効として、休眠口座にある預金は国のお金となります。
この休眠預金は国に没収されてなくなるわけではなく、国庫に入った状態になります。休眠口座になってしまったものは、手続きにより預金を受け取ったり口座を解約したりすることは可能です。
休眠口座の判断は、10年経った時点で銀行から通知があるとのことです。住所が変わっている場合は、お知らせ自体が届かないのではないでしょうか。
1万円以上の預金等について、郵送等により通知。預金者等の所在を確認。確認がとれないなどの場合その後、預金保険機構に移管され、休眠口座となります。
通知が届いた場合にも、そのままほっておくと、その10年後には休眠口座として消滅時効を迎えます。
2019年1月以降、休眠預金は預金保険機構に移管され、指定活用団体に交付。資金分配団体への助成等、公益事業のために使われることとなります。
休眠預金と見なされ公益事業等に使われたあとでも、手続きを行えば元本と利子相当額を代替金として返還は可能です。使っていない口座に心当たりがあれば一度自分の銀行口座を確認してみましょう。
休眠口座の対象
銀行や郵便の普通預金・貯金・定期預金・定期積金。これら普通の預貯金が対象
休眠口座にしないための対策
最低でも10年に1度は取引をする。
貯金口座が休眠口座となっても預金を引き出せる
貯金口座の存在自体を忘れていた場合、貯金口座は休眠口座となってしまいます。
10年経って国庫に入った後で休眠口座を思い出した場合、手続きをすることで休眠預金を引き出すことは可能です。
通帳、キャッシュカード、証書を金融機関に提出、提示し預金等の元本に利子を加えて、金融機関から払い戻しができます。
通帳等を紛失している場合には、身分証の提示が必要になります。
私の場合も、一つの口座がもうすぐで休眠口座になる手前だったようです。もし、休眠口座になってしまっていたら、口座を作った支店での手続きが必要になったかもしれないとのことでした。(銀行さんによって手続き方法は異なるとのお話でした)
手続きに際して、銀行口座の支店名まで把握しておく必要があります。通帳があればすぐ確認できますが、通帳を紛失している場合は、銀行へ電話をして確認を取ります。銀行の合併や支店の統合があった場合には、時間がかかります。
口座の支店名がわかれば、運転免許証などの身分証、住民票、戸籍謄本、印鑑証明書を銀行に持っていくことで手続きしてもらえます。
銀行によっては戸籍謄本の取り寄せなど面倒な手続きが必要となってしまいますので、手続きや必要な書類については事前に銀行に連絡して、確認しておきましょう。女性の場合は、婚姻などで苗字が変わっていたりすることもあるかと思ういます。必要書類をよく確認しましょう。
休眠口座は解約可能?
休眠口座となった銀行口座を解約するには、休眠預金を引き出す手続きをした後に、銀行口座を解約する手続きをします。
休眠預金を引き出した後に、銀行口座を解約したい旨を先に銀行に伝えると手続きがスムーズです。
手続きをする際に、認印で良いので印鑑も必要です。
参考:金融庁HP
https://www.fsa.go.jp/policy/kyuminyokin/kyuminyokin.html
長引く自粛生活ですが、時間にゆとりがあるうちに、口座の整理、家計の整理をしてみましょう。
塙
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