保険を契約したいと思う時

先日こんな電話がありました。

「健康診断の結果で再検査になってしまったので、何か保険に入れないでしょうか?」

こんなことはよくある話で、健康に自信があって明日自分が死ぬなんて思っていない人は保険なんて他人事である。

それなのに自分の健康に陰りが見え始めるとうろたえてしまう。

だが、本来保険は健康な時に契約しないととんでもなく高くつくか、そもそも契約できない代物である。若くて健康に自信満々のうちに契約しておけば、安くて保障の充実した保険を契約できる。でも、そんなときは保険なんて眼中にないのである。それを危機感をあおって契約させる営業マンが保険会社にとっては優秀な営業マンということになる。

ある優秀な営業マンがいうには「そもそも普通の人は保険なんて眼中にないし、必要だなんてこれっぽっちも思っていないのだから、こんなこと、あんなことがあると家族が困るよ。子供が学校行けなくなるよ。と不安な気持ちを起こさせないと、保険なんて契約しないよ。」とのことであった。

それが正しいとは思わないし、必要がないと思う人は契約する必要もない。ただし、のちに自分の健康に暗雲が立ち込めた時、じたばたしないと言い切れる人はどれくらいいるのだろうか。

保険に代わる経済力がある人はそもそも保険なんて必要がない。だが、そんな自信のある、お金に困らない人は一握りだからこそ、こんなにも保険が売れる国なのではないだろうか。

尾田